W 順位・比較・セル情報
関数名 |
関 数 の 機 能 |
最大・最小 |
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MAX | 指定された範囲の中の最大値を算出 |
MIN | 指定された範囲の中の最小値を算出 |
DMAX | データベースの指定されたフィールド(列)を検索し、条件を満たすレコード(行)の最大値を算出 |
DMIN | データベースの指定されたフィールド(列)を検索し、条件を満たすレコード(行)の最小値 を算出 |
順 位 |
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RANK | 数値のリストの中で、指定した数値の序列(順位)を算出 |
LARGE | 1組のデータの中で指定した順位番目に大きなデータを返す。 |
SMALL | 1組のデータの中で指定した順位番目に小さなデータを返す。 |
比 較 |
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DELTA | 2つの値が等しいかどうかを判別 |
EXACT | 2つの文字列が等しいかどうかを判別 |
セル情報 |
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IS | 対象となる値が調べる内容と一致したらTRUEを返す。 |
W−1 MAX関数、MIN関数
機 能 | MAX関数 引数リストの中の数値の最大値を算出 MIN関数 引数リストの中の数値の最小値を算出 |
書 式 | MAX(数値1,数値2,...) MIN(数値1,数値2,...) |
説 明 | 数値1,数値2,
... 最大又は最小の値を見つけるため、1 〜 30 個までの数値を指定する。 引数には、数値、空白セル、論理値、または数値を表す文字列を指定することができる。エラー値または数値に変換できない文字列を指定すると、エラーになる。引数に配列またはセル範囲の参照を指定した場合、そこに含まれる数値だけが計算の対象となる。 配列またはセル範囲の参照に含まれる空白セルと文字列は無視される。 |
[実例1]:体重の最大と最小を求める
[セルA9の式]
=MAX(B2:B6)
[式の意味]
参照セル範囲のデータの最大値を求める。
B2:B6 数値(計算する範囲)
[セルB9の式]
=MIN(B2:B6)
[式の意味]
参照セル範囲のデータの最小値を求める。
B2:B6 数値(計算する範囲)
W−2 DMAX関数、DMIN関数
機 能 | データベースの指定されたフィールド列を検索し、条件を満たすレコードのうち、 DMAX関数 最大値を算出 DMIN関数 最小値を算出 |
書 式 | DMAX(データベース範囲,フィールド,条件範囲) DMIN(データベース範囲,フィールド,条件範囲) |
説 明 | データベース範囲は、リストまたはデータベースを構成するセル範囲を指定する。データベース範囲は、行 (レコード) と列 (フィールド)にデータを関連付けたリストである。リストの先頭の行には、各列のラベル(項目名)がある必要がある。 フィールドは、 関数の中で計算する列を指定する。フィールド には、列項目名(半角のダブル クォーテーション (") で囲む)を指定する方法と、リストでの列の位置を示す番号、例えば、先頭の列を示す場合は 1 、2 番目の列を示す場合は 2 を指定する方法がある。 条件範囲は、指定した検索条件が設定されているセル範囲を指定する。列ラベルと検索条件を指定するセルが少なくとも 1 つずつ含まれている場合は、条件範囲 に任意のセル範囲を指定することができる。 |
検索条件式の指定方法
●同じ行の列と列の関係は、AND条件(〜かつ〜)となる。
●同じ列の行と行の関係は、OR条件(〜または〜)となる。
●項目名が「年齢」で、20歳以上40歳未満のように、ある項目のデータ範囲を求めるには、左図の項目名1、項目名2の項目名をそれぞれ「年齢」とし、項目名1の下に「>=20」を、項目名2の下に「<40」を入力する。
データベース関数は、計算内容が異なるのみで、書式はどれも同じである。
[実例1]:身長160p以上、かつ、175p以下の体重の最大と最小を求める
[セルA12の式]
=DMAX($A$1:$B$6,$B$1,$A$8:$B$9)
または
=DMAX($A$1:$B$6,2,$A$8:$B$9)
上の式はフィールドを「項目名」で指定し、下の式はフィールドをフィールド番号(リストの左端列を 1
として何番目に項目列があるかを示す数字)で指定した。結果は同じ。
[式の意味]
データベース範囲の中で、検索条件に該当する参照フィールド範囲(体重欄)の最大値を求める。
$A$1:$B$6 データベース範囲
$B$1 フィールド(体重)
$A$8:$B$9 条件範囲
[セルB12の式]
=DMIN($A$1:$B$6,$B$1,$A$8:$B$9)
[式の意味]
データベース範囲の中で、検索条件に該当する参照フィールド範囲(体重欄)の最小値を求める。
$A$1:$B$6 データベース範囲
$B$1 フィールド(体重)
$A$8:$B$9 条件範囲
W−3 RANK関数
機 能 | 数値のリストの中で、指定した数値の序列(順位)を算出 |
書 式 | RANK(数値,範囲,順序) |
説 明 | 数値 範囲内での順位 (位置) を調べる数値を指定する。 範囲 数値を含むセル範囲の参照または名前、または数値配列を指定する。範囲内に含まれている数値だけが計算の対象となり、そこに含まれている文字列、空白セル、論理値は無視される。また、範囲内にエラー値が含まれていると、そのエラー値が返される。 配列またはセル範囲の参照に含まれる空白セルと文字列は無視される。 順序 数値の順位を決めるため、範囲内の数値を並べ替える方法を指定する。 順序に 0 または順序を省略すると、降順。0 以外の数値を指定すると、昇順で順位を求めることができる。 |
[実例1]:身長を昇順と降順で順位を求める
[セルC2の式]
=RANK($B2,$B$2:$B$6,1)
[式の意味]
セルB2の身長欄でのセル小さい方からの順位を表示。
$B2 数値
$B$2:$B$6 範囲(身長欄)
1 順序(昇順)
[セルD2の式]
=RANK($B2,$B$2:$B$6,0)
[式の意味]
セルB2の身長欄での大きい方からの順位を表示
$B2 数値
$B$2:$B$6 範囲
0 順序(降順)
RANK 関数では、重複した数値は同じ順位と見なされる。数値が重複していると、それ以降の数値の順位がずれていく。たとえば、整数のリストがあり、そのリストに 10 が 2 度現れ、その順位が 5 であるとき、11 の順位は 7 となる (順位が 6 の数値はない)。
W−4 LARGE関数、SMALL関数
機 能 | LARGE関数 1
組のデータの中で指定した順位番目に大きなデータを返す。 SMALL関数 1 組のデータの中で指定した順位番目に小さなデータを返す。 |
書 式 | LARGE(範囲,順位) SMALL(範囲,順位) |
説 明 | 範囲 抽出の対象となるデータが入力されているセル範囲または配列を指定する。 順位 抽出する値の順位 (大きい方または小さい方から数えた) を数値で指定する。 n を 範囲 に含まれているデータの個数とするとき、LARGE(範囲,1) は対象となるデータの最大値を返す。また、LARGE(範囲,n)は対象となるデータの最小値を返す。 |
[実例1]:点数の上から2番目と下から2番目を求める
[セルA9の式]
=LARGE($B$2:$B$6,2)
[式の意味]
数値の大きい方から2番目の順位のデータを表示
$B$2:$B$6
範囲
2 順位
[セルB9の式]
=SMALL($B$2:$B$6,2)
[式の意味]
数値の小さい方から2番目の順位のデータを表示
$B$2:$B$6
範囲
2 順位
W−5 DELTA関数、EXACT関数
機 能 | DELTA関数 2つの値が等しいかどうかを判別する。数値1 = 数値2 のとき 1 を返し、それ以外の場合は 0 を返す。 EXACT関数 2 つの文字列を比較して、まったく同じである場合は TRUE を、そうでない場合は FALSE を返す。 |
書 式 | DELTA(数値1, 数値2) EXACT(文字列1, 文字列2) |
説 明 | 数値1
一方の数値を指定する。数値2
もう一方の数値を指定する。数値2 を省略すると、0 を指定したと見なされる。 文字列1 一方の文字列を指定する。文字列2 もう一方の文字列を指定する。 EXACT 関数では、英字の大文字と小文字は区別されるが、書式設定の違いは無視される。EXACT 関数は、ワークシートに入力される文字列の照合などに使用することができる。 |
[実例1]:DATA1とDATA2が同じかを調べ、評価の結果を返す
表の2行目から6行目までがEXACT関数による評価、7行目から10行目までがDELTA関数による評価結果です。
[セルD2の式]
=EXACT(B2,C2)
[式の意味]
文字列1と文字列2を比較する
B2 文字列1
C2
文字列2
EXACT 関数は、全角・半角、大文字・小文字は区別されるが、表示形式は区別されない。DATA1とDATA2が一致するとTRUE、異なる場合はFALSEを表示する。
[セルD7の式]
=DELTA(B7,C7)
[式の意味]
数値1と数値2を比較する
B7 数値1
C7
数値2
DELTA関数は、全角・半角、大文字・小文字は区別、表示形式は区別されない。DATA1とDATA2が一致すると 1、異なる場合は 0 を表示する。
W−6 IS関数
機 能 | セルに格納されているデータの種類・エラーの内容などを求める | |
書 式 | ISNUMBER(テストの対象) ISTEXT(テストの対象) ISNONTEXT(テストの対象) ISBLANK(テストの対象) ISLOGICAL(テストの対象) ISREF(テストの対象) ISERR(テストの対象) ISERROR(テストの対象) ISNA(テストの対象) ISODD(数値) ISEVEN(数値) |
テストの対象が数値かどうか テストの対象が文字列かどうか テストの対象が文字列でないかどうか テストの対象が空白かどうか テストの対象が論理値かどうか テストの対象がセル範囲かどうか テストの対象が#N/A以外のエラー値かどうか テストの対象がエラー値かどうか テストの対象がエラー値#N/Aかどうか 数値が奇数かどうか 数値が偶数かどうか |
説 明 | IS 関数 値や参照のタイプを調べるためのワークシート関数 これらの関数は、名前がどれも IS で始まるため、一括して IS関数と呼ばれる。IS 関数は、テストの対象 の種類をチェックし、その結果に応じて論理値 TRUE または FALSE を返す。 例えば、ISBLANK 関数は、テストの対象 が空白セルに対する参照のとき TRUE を返し、それ以外のとき FALSE を返す。 テストの対象 テストするデータを指定する。引数には、空白セル、エラー値、論理値、文字列、数値、セル参照、または対象となるデータを参照する名前を指定することができる。 数値 評価する数値を指定する。数値 に数値以外の値を指定すると、エラー値 #VALUE! が返される。 |
[実例1]:セルの内容を調べる
左図は、セル内容、値をIS関数で調べ、その結果をTRUE又はFALSEの論理値で求めたものである。
IS関数は、IF関数と併用して用いられることが多い。
[IF関数とIS関数を併用した例]
=IF(ISBLANK(A1),"未入力","入力済み")
[式の意味]
セルA1が空白のときは「未入力」を、そうでないときは「入力済み」を表示する。
ISBLANK(A1) 論理式
"未入力"
真の場合
"入力済み"
偽の場合
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