T 論理式

関数名

関     数     の     機     能

IF 論理式の条件を満たしている場合(真の場合)と、条件を満たしていない場合(偽の場合) の処理を指定。
AND すべての条件が満たされているかどうかを判定する。「〜 かつ 〜」の条件の指定。
OR  いずれかの条件が満たされているかどうかを判定する。「〜 又は 〜」の条件の指定。
NOT 対象となる論理式の逆を実行。「〜ではない」の条件の指定。

   

T−1 IF関数

機 能 論理式の条件を満たしている場合(真)と、条件を満たしていない場合(偽)の処理を指定する。
書 式 IF(論理式,真の場合,偽の場合)
説 明 論理式の条件を満たしたときは、「真の場合」、満たさなかった場合は「偽の場合」の処理を実行する。
最大 7 つまでの IF 関数を 真の場合、偽の場合 としてネストして、より複雑なテストを行うことができる。
論理式     テストの結果が TRUE (真) または FALSE (偽) となる条件式を指定する。
真の場合   論理式 がTRUE (真) のとき、IF 関数が返す値または数式を指定する。
偽の場合   論理式 が FALSE (偽) のとき、IF 関数が返す値または数式を指定する。

[実例1]:「数値」欄に入力された数値を「結果」欄に表示する。未入力のときは「未入力」のメッセージを表示する。

[セルB2の式]
 =IF(A2="","未入力",A2)
[式の意味]
 セルA2にデータが入力されていない場合は「未入力」の文字をセルB2に表示し、入力されている場合はセルA2の値をセルB2に表示する。
 A2=""   論理式(処理の条件)
 "未入力" 
真の場合(条件を満たしている場合の処理)
 A2    
偽の場合(条件を満たしていない場合の処理)

[関数実行結果]
   
セルA2に値が入力されていない=論理式の条件を満たしている→
     
真の場合の処理を実行。(セルB2に文字列「未入力」を表示する)
    セルA2に値が入力されている=論理式の条件を満たしていない→
     偽の場合の処理を実行。(セルB2にセルA2の参照結果を表示する)
   
結果 「真」の処理を実行。 

[実例2]:成績が80点以上は「優」、60点以上80点未満は「良」、60点未満は「可」を「評価」欄に入力する。(IF関数のネスト)

[セルC2の式]

 =IF(B2>=80,"優",IF(B2>=60,"良","可"))
[式の意味]
 セルB2の値が、80以上ならセルC2に「優」を表示。80未満ならば2番目のIF関数(60以上80未満ならセルC2に「良」、60未満ならばセルC2に「可」を表示する。)を実行する。
(最初のIF関数)
  B2>=80  論理式
  "優"   
真の場合 
  IF(B2>=60,"良","可")  
偽の場合
(2番目のIF関数・・・IF(B2>=60,"良","可")
  偽の場合の処理で、IF関数の中にIF関数が組込まれている(これを「関数のネスト」という)。
        B2>=60  
論理式
        "良"   
真の場合
        "可"   
偽の場合


[関数実行結果]
 
(最初のIF関数)
   
セルB2の値が80以上である=論理式の条件を満たしている→
     真の場合の処理を実行。(セルC2に
文字列 「優」を表示する)

   
セルB2の値が80未満である=論理式の条件を満たしていない→
     偽の場合の処理を実行。(「IF(B2>=60,"良","可")」の式を実行する。)
    結果 「偽」の場合の処理を実行。
 (2番目のIF関数・・・この式では、最初のIF関数の結果が「偽」のときに実行)
   
セルB2の値が60以上である=論理式の条件を満たしている→
     
真の場合の処理を実行。(セルC2に文字列 良」を表示する)
   
セルB2の値が60未満である=論理式の条件を満たしていない→
     偽の場合の処理を実行。
(セルC2に文字列 「可」を表示する)
    結果 「真」の場合の処理を実行。
 

T−2 AND関数

機 能 すべての条件が満たされているかどうかを判定する。「〜 かつ 〜」の条件の指定
書 式 AND(論理式1,論理式2,...)
説 明 AND関数は、ほとんどの場合IF関数と併用して用いられる。「〜かつ〜」という式を書く場合に使用する。
論理式1, 論理式2, ...    TRUE か FALSE かを評価する論理式を指定。引数は 1 〜 30 個まで指定できる。
引数には、TRUE または FALSE などの論理式、あるいは論理式を含む配列、セル参照を指定する。

[実例1]:英語、数学の両方40点以上は「合格」、いずれかが40点未満は「不合格」とする。

[セルD2の式]
 =IF(AND(B2>=40,C2>=40),"合格","不合格")
[式の意味]
 セルB2の値が40以上であり、かつ、C2の値が40以上の条件を満たしていればセルD2に「合格」を表示し、満たしていなければ「不合格」を表示する。

    AND(B2>=40,C2>=40) IF関数の論理式
     
(AND関数の式)
      
  B2>=40 論理式 1
         C2>=40 
論理式 2
    "合格"  
IF関数の真の場合
    "不合格" 
IF関数の偽の場合

[関数実行結果]
 この式では、IF関数の論理式の中にAND関数が組み込まれている。

   
セルB2の値が40以上、かつ、セルC2の値が40以上=論理式の条件を満たしている→
     真の場合の処理を実行。(セルD2に
文字列「合格」を表示する)

    セルB2の値が40未満、かつ、セルC2の値が40未満=論理式の条件を満たしていない→
     偽の場合の処理を実行。
(セルD2に文字列「不合格」を表示する)
   
セルB2またはセルC2どちらかの値が40未満=論理式の条件を満たしていない→
     偽の場合の処理を実行。
(セルD2に文字列「不合格」を表示する)
   
結果 「真」の処理を実行。

[実例2]:論理値による判定結果
  下表は、論理値の入力結果をAND関数でテストしたものである。
    True は真(-1)の値と、False は偽 (0) の値と等しいキーワードであることが判る。
    ただし、テストの結果では「0(偽)」以外の数値がプラスもマイナスでも「真」を示した。
       [例:1と-1、10と-20、123と456 これらの結果はすべてTRUEとなった。]
      
この結果から見ると、0 (偽)以外の数値はすべて「真」とみなしているようである。


どちらもTRUEの場合はTRUEが返る
一方がTRUEまたはFALSEの場合はFALSEが返る
どちらもFALSEの場合はFALSEが返る

どちらもTRUE(-1)の場合はTRUEが返る
一方がTRUE(-1)またはFALSE(0)の場合はFALSEが返る
どちらもFALSE(0)の場合はFALSEが返る

 

T−3 OR関数

機 能 いずれかの条件が満たされているかどうかを判定する。「〜 または 〜」の条件の指定
書 式 OR(論理式1,論理式2,...)
説 明 OR関数は、ほとんどの場合IF関数と併用して用いられる。「〜または〜」という式を書く場合に使用する。
論理式1, 論理式2, ...   TRUE か FALSE かを評価する論理式を指定。引数は 1 〜 30 個まで指定できる。
引数には、TRUE または FALSE などの論理式、あるいは論理式を含む配列、セル参照を指定する。

[実例1]:英語、数学のいずれが40点以上は「合格」、両方40点未満は「不合格」とする。

[セルD2の式]
 =IF(OR(B2>=40,C2>=40),"合格","不合格")
[式の意味]
 
セルB2の値が40以上、または、C2の値が40以上の条件を満たしていればセルD2に「合格」を表示し、満たしていなければ「不合格」を表示する。

    OR(B2>=40,C2>=40) IF関数の論理式
     
(OR関数の式)
        
B2>=40 論理式 1
         C2>=40 
論理式 2
    "合格"  
IF関数の真の場合
    "不合格" 
IF関数の偽の場合

[関数実行結果]
 この式では、IF関数の論理式の中にOR関数が組み込まれている。

   
セルB2の値が40以上、かつ、セルC2の値が40以上=論理式の条件を満たしている→
     真の場合の処理を実行。(セルD2に
文字列「合格」を表示する)

    セルB2の値が40未満、かつ、セルC2の値が40未満=論理式の条件を満たしていない→
     偽の場合の処理を実行。
(セルD2に文字列「不合格」を表示する)
   
セルB2またはセルC2どちらかの値が40以上=論理式の条件を満たしている→
     真の場合の処理を実行。
(セルD2に文字列「合格」を表示する)
   
結果 「真」の処理を実行。

[実例2]:論理値による判定結果
  下表は、論理値の入力結果をOR関数でテストしたものである。
    True は真(-1)の値と、False は偽(0)の値と等しいキーワードであることが判る。
    ただし、テストの結果では「0(偽)」以外の数値がプラスもマイナスも「真」を示した。
       [例:1と-1、10と-20、123と456 これらの結果はすべてTRUEとなった。]
      
この結果から見ると、0 (偽)以外の数値はすべて「真」とみなしているようである。


どちらもTRUEの場合はTRUEが返る
一方がTRUEまたはFALSEの場合はTRUEが返る
どちらもFALSEの場合はFALSEが返る

どちらもTRUE(-1)の場合はTRUEが返る
一方がTRUE(-1)またはFALSE(0)の場合はTRUEが返る
どちらもFALSE(0)の場合はFALSEが返る

 

T−4 NOT関数

機 能 対象となる論理式の逆を実行。「〜ではない」の条件の指定
書 式 NOT(論理式)
説 明 引数が TRUE のとき FALSE を、FALSE のとき TRUE を返す。この関数は、ある値が特定の値と等しくないことを確認するときに使用する。
論理式  論理値、あるいは結果が TRUE または FALSE になる論理式を指定する。論理式 が FALSE のとき TRUE が返され、論理式 が TRUE のとき FALSE が返される。

[実例1]:英語、数学の合計点が100点未満でなければ「合格」、100点未満は「不合格」とする。

[セルE2の式]
 =IF(NOT(D2<100),"合格","不合格")
[式の意味]
 セルD2の値が100未満でなければセルE2に「合格」を、100未満のときは「不合格」を表示。

    NOT(D2<100) IF関数の論理式
     
(NOT関数の式)
        
D2<100 論理式 1
    "合格"  
IF関数の真の場合
    "不合格" 
IF関数の偽の場合

[関数実行結果]
 この式では、IF関数の論理式の中にNOT関数が組み込まれている。

   
セルD2の値が100未満でない=論理式の条件を満たしている→
     真の場合の 処理を実行。(セルE2に
文字列「合格」を表示する)

    セルD2の値が100未満=論理式の条件を満たしていない→
     偽の場合の処理を実行。
(セルE2に文字列「不合格」を表示する)
   
結果 「偽」の処理を実行。

[実例2]:論理値による判定結果
  下表は、論理値の入力結果をNOT関数でテストしたものである。
    True は 真 (-1) の値と、False は 偽 (0) の値と等しいキーワードであることが判る。
    ただし、テストの結果では「 0(偽)」以外の数値がプラスもマイナスでも「真」を示した。
       [例:1、-1、123、456 これらの結果はすべてTRUEとなった。]
      
この結果から見ると、0 (偽)以外の数値はすべて「真」とみなしているようである。



論理値がTRUEの場合はFALSEが返る
論理値がFALSEの場合はTRUEが返る
論理値がTRUE(-1)の場合はFALSEが返る
論理値がFALSE(0)の場合はTRUEが返る


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